葉たばこ調達 一人でも多くのお客様ニーズに応えるべく、 品質の高い葉たばこを調達
Summary
葉たばこの調達に関わる仕事は、たばこ作りの出発点であり、味作りの中核を担う原料(葉たばこ)を調達しています。品質・信頼性の高い原料を調達し、安定した品質の製造用原料を最適なコストで提供することが最大のミッションです。
そのために、信頼し合うパートナーである葉たばこ農家に対し、品質・収量の安定化や生産性向上に向けた技術支援、そして丹精込めて作られた葉たばこの品質評価・買入までを行うことで、サステナブルな葉たばこ調達を行っています。
葉たばこ耕作は、年に一作。そうした中で原料を安定的に調達するため、葉たばこに関する専門スキルや知識を身に付ける必要があります。葉たばこのプロフェッショナルとして、いつもの味を作り出す既存の原料はもちろん新規原料の調達に向けてチャレンジを重ね、一人でも多くのお客様ニーズに応えられるよう日々取り組んでいます。
Topics
- 葉たばこのプロフェッショナル「リーフマネージャー」
- より良い葉たばこ作りのために
- 葉たばこの品質を瞬時に見極める「鑑定員」
- 国産葉たばこの価値向上を目指して
葉たばこのプロフェッショナル
「リーフマネージャー」
葉たばこ調達の代表的な業務であるリーフマネージャーの仕事について紹介します。
リーフマネージャーは、葉たばこ調達に係る業務全般に取り組んでいます。一般的に、「調達」と聞くとバイヤーのようにイメージされる方も多いですが、リーフマネージャーは全国の葉たばこ農家のもとへと足を運び、葉たばこ耕作支援や、葉たばこ品質評価、品質管理などを行っています。こうした活動を通じて、一人でも多くのお客様ニーズに応えられるような品質の高い葉たばこを調達する役割を担っています。
リーフマネージャーが調達してきた葉たばこは加工処理され、次工程であるたばこ製造に送り届けられていきます。
より良い葉たばこ作りのために
実際に葉たばこを耕作するのは、JTではなく農家です。農家なくして、たばこという商材を作ることは出来ません。つまり、お客様ニーズに応えられる葉たばこを調達するためには、JTが求める方向性を農家にしっかりと理解納得いただく必要があります。
そのため、農家のもとへと足を運び、コミュニケーションを取り意見を交わしながら、より良いものを作り上げていきます。また、リーフマネージャーは、葉たばこのプロフェッショナルとして農家に対し耕作支援も行っています。具体的には、収穫時期や作業方法など適宜アドバイスを実施したり、適切に農薬が使用されているかどうか厳密に管理したりしています。このように、安全で信頼性の高い葉たばこ調達に向けて、葉たばこ耕作に係る高い知識やスキルを日々磨いています。
一方、農家も代々葉たばこを作ってきたベテランです。JTが求める方向性に沿った葉たばこ耕作を行っていくため、相互の想いを尊重しながら、課題解決を通じ信頼関係を築き上げることがとても重要です。共に良い葉たばこをお届けしたいという気持ちを持つパートナーとして、葉たばこ作りに懸命に取り組んでいます。
葉たばこの品質を
瞬時に見極める「鑑定員」
もう一つ、リーフマネージャーの仕事で重要なのが、買入における「鑑定員」としての役目です。葉たばこの品質を瞬時に見極め、格付をおこないます。農家が一年かけて育て上げ、一枚一枚丁寧に収穫乾燥した、想いと努力の詰まった葉たばこを格付していく仕事です。この格付により買入価格が決定し、農家の収入がダイレクトに左右されるため、リーフマネージャーとして緊張が走る瞬間です。ここでは、適正に格付を行うことが重要であり、高いスキルと知識、そして格付理由を適切に伝える能力が求められます。
また、買入現場では格付のみでなく工場へ受け渡す際の出荷規格を満たしているかの確認までを実施しています。例として、たばこ以外の異物が混入していないか、葉の水分量は問題ないか等を見分けることで、原料としての安全性や信頼性を担保しています。
このような高度なスキルが求められる鑑定のプロフェッショナルとなるべく、日々リーフマネージャーは鑑定を想定した訓練を通じて、「鑑定員」としての技を磨いています。
おいしい「たばこ」を作るために欠かせない原料を、正しく格付する。たばこ作りの出発点である葉たばこ調達だからこそ、買入業務に対して大きな責任感とプライドを持って仕事に携わっており、お客様の素敵な“ひととき”に寄り添えるよう日々やりがいをもって働いています。
国産葉たばこの価値向上を目指して
現在、私たちの組織では「国産葉たばこの価値向上」に取り組んでいます。価値の要素としては、品質の向上/コストの最適化/付加価値(特徴ある新規原料の開発、作り手の想い等)が挙げられます。ここでは実際の取り組み事例を紹介します。
- ① 品質の向上 日頃の耕作支援や異物混入防止に向けた取り組み等により、品質の維持・向上を実現しています。また、多様化するお客様ニーズに応えるべく、新たな原料の生産にむけた試験を毎年実施しています。葉たばこは年に一作ですが、商品の多様化は加速的に進んでいます。そうした時代の変化に先駆けて、新たな原料をいつでも調達できるよう備えておくことも重大な役目です。
- ② 生産性向上 生産性を高めることは、農家経営の安定化や耕作基盤の強化につながるため、サステナブルな葉たばこ調達のためには不可欠です。ロボット技術やICTを活用した葉たばこ耕作の省力化を目指して、産地での試験のほか自社圃場であるJTファームを設立し、日々検証に取り組んでいます。また、耕作技術のほかにも、収穫から乾燥までの一連の作業を見直し、新しい作業体系を構築したことで、生産性を大幅に向上させた事例もあります。
- ③ 国産葉の魅力訴求 国産葉たばこには、農家の想いだけでなくJT社員の想いが詰められています。ほかにも、日本で栽培したからこそ生まれる特徴などがあります。そんな国産葉たばこが大切に用いられたJT製品の魅力を多くのお客様へ届けることで、より一層楽しんでいただくための活動をおこなっています。新聞や雑誌など広い媒体で掲載することで、国産葉についての認知向上および市場価値の創出につなげています。
このような活動を通じて、葉たばこ調達を通じたサステナブルな社会の実現に貢献していくことや、日本の農業を先導していくようなたばこ農業を実現していくことを理想に掲げ、多様な人財の力を結集し日々取り組んでいます。
※所属、組織名称は撮影当時のものになります