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マッチが誕生したのは、1827年。イギリスのJ.ウォーカーが、薬頭(マッチ棒の先端部分)に塩素酸カリウム硫化アンチモンを使用した「摩擦マッチ」を考案したのが最初です。火を起こすのが容易ではなかったこの時代、マッチの誕生は大きなセンセーションを巻き起こしました。その後、実用化されたものは、薬頭に黄リンが使用された「黄リンマッチ」。しかし、どのようなものとでも摩擦が起こると火がついてしまうという、便利な反面、危険性も含んだものでした。
19世紀に入ると、マッチ箱の側面にあるヤスリ状の摩擦面でマッチの薬頭をすらないと発火しない「安全マッチ」がドイツで考案。現在では、世界で生産・発売されるマッチのほとんどは、この「安全マッチ」となっています。
日本では、1876年に国産初のマッチが製造されました。日本のマッチ工業の祖とされる清水誠がフランスで製造技術を修得し、東京で新燧社(しんすいしゃ)を設立し、マッチの製造を始めたのです。その後、輸出にも成功するなどマッチ製造は発展し、マッチは人々の生活になくてはならないものとなっていったのです。 |
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