全国に広がる「JTの森」JTの森 積丹(北海道)
海を育む 水源の森に
北海道積丹郡積丹町は日本海に面した積丹半島の最先端に位置し、国定公園に指定される美しい海と景観、特産のウニなどで知られる漁業と農業と観光業の町。「JTの森積丹〜海を育む水源の森に〜」は9番目のJTの森として、2010年12月にスタートしました。
活動の対象となるエリアは、美国川、積丹川、余別川の3つの流域に位置し、川や海とのつながりの深い森林ですが、木材価格の不振や担い手の不足などにより、整備が滞っていました。近年は沿岸の海藻類が減少しており、森林そのものの課題だけではなく流域への影響も懸念されています。
活動では、カラマツ林の除間伐や混交林化のほか、薪炭に利用した伐採跡などに成立した二次林の保育などに取り組みます。また、森の継続的な維持のため、本事業を通じて町内の森づくりの担い手となる人材育成にもつなげたいと考えています。
第一期の活動では、地域の方々や関係団体と連携し、森が豊かさを取り戻し、川と海を含む流域の生物にも恵みをもたらす「海を育む水源の森づくり」を目指し、必要な手入れに取り組んできました。
海岸線に近い森は、風が強く冬の積雪もある大変厳しい環境の中ですが、活動を重ねるごとに少しづつですが豊かさを取り戻しつつあります。また、固有種を含む生態系維持の観点から、生態系調査やその調査結果の公表といった取り組みを推進してきました。
2021年からの第二期は、植樹および間伐等の森林整備を継続しつつ、森林の利活用*や木育教室の開催等を通じて、幅広いステークホルダーと共に環境保全や地域社会との交流を推進します。
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森林利活用事業
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地元の新たな名産品である「積丹GIN」との連携に向けた森林の有効活用
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森林アクティビティと観光事業の連携
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間伐材等利活用の推進
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積丹町住民を対象とした地域環境教育の開催
活動の概要
場所 | 北海道積丹郡積丹町 |
面積 | 約350ヘクタール |
活動期間 | 15年間 2010年12月-2020年11月(1期) 2021年4月-2026年3月(2期) |
整備目的 | 川や海など流域の生物にも恵みをもたらす水源の森づくり |
主な整備 | 除間伐、植栽、作業道開設、生態調査 |
青く澄んだ恵みの海
“シャコタンブルー”と称される透明度の高さと岬の景観が美しい積丹の海は、新鮮な海の幸もたくさん。夏のウニ、秋はアワビやサケ、冬にはタラと四季を通して水揚げがある、恵みの海です。かつてニシン漁で賑わった積丹は、ニシン網を引き上げる時の「力入れ」の唄「ソーラン節」発祥の地といわれています。
余別川
「保護水面」に指定されている余別川。流域は河川改修や農地利用の歴史もない原始の川です。豊かな自然を守るため動植物の採取も禁止されています。
JTの森 積丹のカルタ
2010年~2011年、2018年~2019年に実施した生態調査の結果と、既存の学術論文等の情報を基に「JT の森積丹いきものこぼれ話カルタ」を作成しました。
このカルタは、森川海のことを老若男女が一緒になって知ることができるコミュニケーション&ラーニングツールとなっています。
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