「細刻みたばこ」作りの道具たち

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TOP 第一章 「細刻みたばこ」作りの始まり 第二章 手刻みから器械による刻みに 第三章 今も続く「細刻みたばこ」作り
今も続く 「細刻みたばこ」作り 江戸時代末期(=19世紀初期〜中ごろ)に生まれた刻み機は、明治時代(=1868-1912年)に入ると動力化が進みます。そして遂に、現在まで続いている、動力化された近代的な刻み機が誕生します。 image

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水車を使ったぜんまい刻み機。明治21(1888)年ごろ、神奈川県・秦野地方で最初に使われ始めたといわれています。
質・量ともに満たした動力化
 かんな刻み機、ぜんまい刻み機の両者については、当初は生産効率に優れたかんな刻み機が、全国的に広く普及します。しかし明治時代(=1868-1912年)を迎えると、器械としての発展性に富んでいたぜんまい刻み機が、水車や蒸気機関、石油発動機によって動力化され、弱点だった生産効率の低さを補っていきます。これにより、品質・生産効率ともに欠点のなくなったぜんまい刻み機が、急速に各地に普及していったのです。
現在の刻み機のベースモデルが誕生
 ぜんまい刻み機の機構を受け継いで、明治時代(=1868-1912年)の中ごろ、東京の酒井太郎吉氏によって考案されたのが、酒井式細刻(さいこく)機。はじめは足踏み式でしたが、後に動力化。昭和30年代半ばまで、「細刻みたばこ」はこの機械によって作られます。

 そして現在、細刻みたばこの製造は、酒井式細刻機の機構をベースにして作られた、ドラム形細刻(さいこく)機によって続いているのです。

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ドラム形細刻機。複雑な操作が必要だった酒井式細刻機に比べ、各部が自動化され、作業効率が向上しています。
酒井式細刻機: 酒井式細刻機は、明治から昭和にかけて「細刻みたばこ」を作ってきた、現代の刻み機の基本となる機械。今も機械とともに、使用技術の継承・保存がなされ、製造実演などの場で、「細刻みたばこ」作りの様子を伝えてくれています。 ぜんまい刻み機の流れを汲んで生まれた、酒井式細刻機。写真の機械は1978年に復元されたもの。
葉たばこの束が細く刻まれていきます。
写真 酒井式細刻機に使われている包丁。
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