浮世絵とたばこの世界 其の壱

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浮世絵とたばこの世界 1.Top 2.浮世絵とは? 3.六大浮世絵師とその一門  I 4.六大浮世絵師とその一門  II
浮世絵とたばこの世界 5.六大浮世絵師とその一門  III 6.江戸時代の風俗を描いた浮世絵
六大浮世絵師とその一門 浮世絵は、『見返り美人』の作者としても有名な菱川師宣(ひしかわもろのぶ)によって始められたのが定説となっています。その後、それぞれの一門を築きながら、数々の浮世絵師が誕生しました。中でも、“六大浮世絵師”とたたえられる、鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌磨、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重は有名。この6人の描いた浮世絵は、海を渡り、その美しさだけでなく、日本人独自の構図や感性により、ゴッホやルノワールなど印象派の画家たちに影響を与えました。現在でも、メトロポリタン美術館をはじめ、国内外の美術館に多数の作品が所蔵・展示されています。
浮世絵 鈴木春信
浮世絵 鈴木春信
鈴木春信Harunobu Suzuki   /  1725〜1760年

大和絵を修行するため、上方で西川祐信に師事。錦絵の創始者といわれ、主に「美人画」を専業とし、遊女や茶屋の娘などを鮮やかな色彩で艶やかに描きました。優雅で繊細なタッチが魅力の洗練された春信の世界観に、影響を受けた浮世絵師たちも多数。生前は、700点を超える錦絵を制作しました。

鈴木春信作 浮世美人寄花
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鈴木春信作 浮世美人寄花
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鳥居清長Kiyonaga Torii   /  1725〜1815年  

江戸浮世絵界の名門・鳥居家三代目の鳥居清満(とりいきよみつ)の門下で修行し、“清長流”ともいえる、独自の画風を確立。清満死後は、四代鳥居派宗家となり、一門をまとめました。もともと鳥居派は、「役者絵」をお家芸としていた江戸浮世絵界の名門。しかし清長は、当時としてはめずらしい八頭身の美人を描いた「美人画」を多数発表し、歌磨をはじめ後世の浮世絵師たちに多大な影響を与えました。
浮世絵 鳥居清長

鳥居清長作 浮世七小町 鸚鵡 鳥居清長作 浮世七小町 鸚鵡
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浮世絵 鳥居清長
鳥居派 浮世絵 鳥居清長
菱川師宣の残した偉績の発展に貢献した鳥居派。
江戸浮世絵界の名門で、「役者絵」をお家芸としていました。
現在でも、東京の歌舞伎座の絵看板は、鳥居派が描いています。

・主な鳥居派の浮世絵師
初代:鳥居清信(とりいきよのぶ)
2代:鳥居清倍(とりいきよます)
3代:鳥居清満(とりいきよみつ)
4代:鳥居清長(とりいきよなが)など
 
六大浮世絵師とその一門
喜多川歌麿Utamaro Kitagawa   /  1753〜1806年

著名な版元であった蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)に見い出され、「美人画」を描きはじめました。当時の「美人画」の第一人者である鳥居清長に影響を受けながらも、女性の上半身や顔を画面に大きく描いた“大首絵”を確立。その後も、さまざまな技法を活用し、女性の外面だけでなく、内面の美しさも追求した浮世絵を生み出しました。
浮世絵 喜多川歌麿

喜多川歌磨作 咲分ケ(さきわけ)言葉の花 おかみさん 喜多川歌磨作
咲分ケ(さきわけ)言葉の花 おかみさん
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浮世絵 東洲斎写楽
東洲斎写楽Sharaku Tousyusai   /  生没年不詳

生い立ちや作品歴について詳しいことは不明ですが、1794〜95年の9カ月の間に、150点近いすぐれた浮世絵を残しました。「役者絵」や「力士絵」など、役者をいきいきと、しかもデフォルメして描いた浮世絵が有名です。
浮世絵 東洲斎写楽
東洲斎写楽作
三世大谷鬼次の奴江戸兵衛
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東洲斎写楽作 三世大谷鬼次の奴江戸兵衛
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独立派 一門には属さず、さまざまな浮世絵師に影響を受けながら独自で活動をしていた独立派。
中でも、歌磨と写楽は、著名な版元である蔦屋重三郎が見い出し、売り出した浮世絵師です。

・主な独立派の浮世絵師
喜多川歌磨
東洲斎写楽など

六大浮世絵師とその一門
 
  Hokusai Katsushika   /  1760〜1849年葛飾北斎
浮世絵 葛飾北斎
19歳のときに勝川派の祖である勝川春章に入門。美人風俗絵師として頭角を現し、以後、いくつもの斬新な浮世絵を描きました。中でも、浮世絵の世界に「風景画」という新たなジャンルを確立させたといえる、『冨獄三十六景』が有名。海外からの評価も高く、さまざまな名作を生み出しました。
浮世絵 葛飾北斎
葛飾北斎作 冨嶽三十六景
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葛飾北斎作 冨嶽三十六景
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葛飾派
勝川派の祖である勝川春章から学んだ葛飾北斎の一門。
新しい感覚の浮世絵を生み出し、西洋の画家たちにも影響を与えました。

・主な葛飾派の浮世絵師
葛飾北斎(かつしかほくさい)
蹄斎北馬(ていさいほくば)
昇亭北寿(しょうてい ほくじゅ)
抱亭五清(ほうていごせい)など
     
歌川広重Hirosige Utagawa   /  1797〜1858年      

幼いころから絵心が優れていた、安藤広重(あんどうひろしげ)としても知られる歌川広重。歌川豊国の門が門生でいっぱいだったということもあって、歌川豊広に入門。
「風景画」を得意とし、中でも『東海道五拾三次』が有名です。見事な遠近法を駆使した広重の浮世絵は、ゴッホなどに影響を与えました。
歌川広重作 東海道五拾三次之内 御油 浮世絵 歌川広重
歌川広重作 東海道五拾三次之内 御油
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歌川派 浮世絵 歌川広重
豊春を始祖とし、歌川豊国、歌川国芳、歌川広重の
三大画系を擁した江戸時代の代表的な一門。
西洋の画家たちにも多大な影響を与えたことでも有名。

・主な歌川派の浮世絵師
歌川豊春(うたがわとよはる)
歌川豊国(うたがわとよくに)
歌川豊広(うたがわとよひろ)
歌川国芳(うたがわくによし)
歌川広重(うたがわひろしげ)など
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