JTグループの調達方針と規範

JTグループが取引するすべてのサプライヤー(葉たばこディーラー含む)へ、JTグループサプライヤー行動規範の遵守をお願いしています。サプライヤー選定は、品質、価格、およびサービスの評価に基づき行い、JTグループ調達基本方針にもこれを掲げています。また、直接契約農家と葉たばこディーラーには、JTグループ葉たばこ生産基本方針を遵守することが義務付けられています。

JTグループのサプライヤーは多岐にわたりますが、葉たばこサプライチェーンではデュー・ディリジェンスを実施し、農家における耕作の実態を含むサプライチェーン全体について、あらゆる角度から審査しています。

  • サプライチェーン影響評価

  • 耕作労働規範(Agricultural Labor Practices:ALP)

  • ARISEプログラム

  • 葉たばこ農家支援プログラム


JTグループ調達基本方針

私たちは、「心の豊かさを、もっと。/Fulfilling Moments, Enriching Life」を JT Group Purposeとして掲げ、より多くのお客様*1やパートナーと、さまざまな事業や取り組みを通じて、社会に心の豊かさを育んでいきます。このJT Group Purposeを実現するため、JTグループは、本基本方針に則った調達活動を実施して参ります。

1.コンプライアンスの実践

  • 調達活動に関係する法令・規則等を遵守し、社会的規範に則して行動します。

  • 調達活動に際して取引先様から入手した情報を適切に管理します。

  • JTグループコンプライアンスの行動規範等に則り、適切かつ誠実な調達活動を実施します。

2.環境への配慮

「JTグループ環境方針」の基本理念に基づき、環境に配慮した調達活動を実施します。

3.取引先様の選定

取引先様の選定は、品質、価格及びサービスの評価に基づき行います。とりわけ、JTグループに提供する財・サービスについて実績があり、安定供給能力があることを考慮します。これらに加えて、以下の項目についても重要な判断事項とします。

  • 各国・地域の関連法令を遵守していること。

  • 人権及び社会的規範を尊重した事業運営を行っていること。

  • 環境に配慮した事業運営を行っていること。

  • 機密情報や営業秘密などの取引相手から提供された情報を適切に管理していること。

  • 経営上及び財務上安定した、継続性のある事業運営が維持されていること。

*1

たばこ事業における「お客様」は喫煙可能な成人のお客様を意味します。なお、喫煙可能年齢は、各国の法令により異なります。日本では20歳未満の方による喫煙は、法律で禁じられています。

JTグループサプライヤー行動規範

事業を展開するあらゆる国と地域で、取引先様には、JTグループが掲げる誠実な事業運営や法の遵守、責任ある事業活動を堅持していただくようお願いしており、これはJTグループ調達基本方針にも明記されています。サプライヤー選定に当たっては、関連法規制の遵守状況や人権・環境・その他の社会的責任を尊重した事業運営がなされているかどうかについても判断材料としています。

備考

Japan Tobacco International(JTI)は、JTグループのサプライヤー選定基準をベースに、さらに具体的な基準を定めています。詳しくは以下のサイトをご覧ください。

JTグループ葉たばこ生産基本方針

JTグループでは、お客様を中心として、株主、従業員、社会の4者に対する責任を高い次元でバランスよく果たし、4者に対する満足度を高めていくことを経営理念に掲げ、事業運営を行っています。
JTグループは、たばこ製品の原料である「葉たばこ」を、葉たばこ農家と契約し、栽培されたものを、最適な品質・コストで、安定的に購買、除骨処理*2しています(以下、葉たばこの「生産」と呼びます)。
私たちは、この葉たばこ生産においても上述の経営理念を追求するため、「JTグループ葉たばこ生産基本方針」を定め、関連各国において本方針に則った活動を実践してまいります。

基本方針

  • 「JTグループ行動規範」に則り、持続可能な葉たばこ生産活動を実践します。

  • 「JTグループ環境憲章」*3を遵守し、環境負荷の低減、資源の効率的な利用、生物多様性への配慮に努めます。

  • お客様の嗜好やニーズを的確に捉え、それに適合した葉たばこの生産に努めます。

  • GAP*4遵守の推進を通じて、葉たばこの品質向上と信頼性の確保に努めます。

具体的には、以下について、契約農家と共に実践してまいります。

1.

各国や地域の法令、社会規範の遵守

2.

人権の尊重、児童労働・強制労働の禁止

3.

安全衛生の担保

4.

たばこ種子や品種の適切な管理

5.

エネルギー効率の向上や森林、土壌、水源、生物多様性の保全による、環境への配慮

6.

IPM*5の活用を含む、農薬の適正使用と低減の推進

7.

異物混入防止の徹底

8.

持続可能な葉たばこ農家経営への配慮

9.

輸送、貯蔵時における葉たばこの適切な管理

また、私たちは、これらの実現に向け、葉たばこ生産に従事するJTグループ社員に対する教育、並びに葉たばこ農家および関係者に対する協力を行ってまいります。

なお、直接調達に加えて、一部原料については葉たばこサプライヤー*6から購買しています。葉たばこサプライヤーからの購買においては、「JTグループ調達基本方針」に則った取引を行うとともに、本基本方針に則った葉たばこの生産を求めてまいります。

*2

除骨処理:葉たばこの葉肉と葉脈を分離し、輸送・貯蔵・保管しやすい形態に梱包する処理のことです。

*3

JTグループ環境憲章:現在の「JTグループ環境方針」

*4

GAP: Good Agricultural Practice:土壌、水、大気、生態系といった環境の保全、改善に配慮しつつ高品質な葉たばこを生産する一方で、葉たばこ生産の経済的な持続性にも配慮する取り組みのことです。

*5

IPM: Integrated Pest Management:病害虫・雑草に対して、生物学的、耕種的、物理的、化学的な手段を組み合わせることによって、安全性および環境に与える影響の最小化を図る持続可能な防除アプローチのことです。

*6

葉たばこサプライヤー:たばこ会社に対し、農家から仕入れた葉たばこを供給する業者のことです。

耕作労働規範

2013年に策定された耕作労働規範(ALP)は、労働者に対する安全な労働環境の提供、公正な処遇や労働時間、強制労働の禁止、結社の自由など、直接契約農家にJTグループが求める高い水準を定めたものです。また、JTグループでは児童労働を許容しないことを明記し、児童労働撲滅のためのプログラムも規定しています。ALPに関する研修を受けたJTグループの耕作指導員は、農家を訪問する際にモニタリングを行い、モニタリング結果を記録するとともに、改善策について葉たばこ農家に助言を与え、改善に向けた具体的措置を農家との間で合意します。直接契約農家のみならず、葉たばこディーラー経由でJTグループに葉たばこを間接供給する農家にも、葉たばこディーラーを通じてALPを展開しています。

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