多彩な専門分野を持つ仲間とアイデアを出し合い、これまでにない高付加価値なデバイスを作り出す。
RRP*デバイスの開発には夢があるんです。
製品開発(RRP*デバイス)
藤木 貴司Takashi Fujiki
RRP*の電気設計・開発・評価
*Reduced-Risk Products:喫煙に伴う健康へのリスクを低減させる可能性のある製品
入社からわずか1年、JTグループ初の自社設計RRP*デバイス開発の最前線に。
大学の工学部電子工学科を卒業後に重工業系エンジニアの派遣企業に所属。その後、光通信ネットワークや携帯電話の基地局向け機器のFPGA(Field-Programmable Gate Array)の回路設計等に従事してきました。一貫して技術派遣という形で仕事をしてきたのですが、コンセプト設計のようなより上流から製品開発に携わりたいと考えて2018年に経験者採用でJTグループに入社しました。現在はPloom Xのデバイスに関わるところで電気設計の課題リーダーを担当しています。
入社時はPloom S という高温加熱式たばこの第一弾が製造開始手前の最終試作の時期でした。今でこそ電機設計の担当者が増えたものの、当時のR&Dグループには数名しか在籍しておらず、Ploom S の第一弾は協力企業と協業する形で開発していました。私は製品評価を担当していたのですが、設計思想などの理解もままならないタイミングから協力企業に通い詰め、毎日、遅くまで打ち合わせをしていました。Ploom S の第二弾からは自社設計になり電気分野を担当。2019年の半ばからはPloom Xの開発にアサインされ現在に至ります。
Ploom XはJTグループ初の自社設計のデバイスです。協力企業と開発したPloom Sと比較するとかなりタスクは増えました。一方で自社開発はこれまで培ってきたノウハウを活用できるチャレンジングな仕事ですし、何よりJT R&Dグループオリジナルの思想と技術をまっすぐに製品化することができます。ところが、Ploom Xの構想が立ち上がった時期にあっても開発に十分な体制が社内に整っておらず、なかでも人員不足は深刻。とりわけ、ソフトウェアエンジニアが少ないという、電機メーカーではありえない状況でした。そんななかでソフトウェア仕様書の作成やハードウェアの設計等、チーム構成や仕事の進めかたを含めて手探りで開発を進めていき、なんとか完成に漕ぎつけました。
*Reduced-Risk Products:喫煙に伴う健康へのリスクを低減させる可能性のある製品
多彩なバックグラウンドを持つメンバーとの協働がエンジニアとしての成長につながる。
JT R&Dグループには多彩なバックグラウンドを持つメンバーが所属しています。前職の電機メーカーでは電気系や機械系の技術者が大多数でしたが、R&Dグループには化学系や農学系など多様な人財が在籍していることが、経験者入社の私にとって新鮮です。Ploom Xの開発が落ち着いた現在は次のRRP*の開発に向けて、シーズ研究的なこともやっています。その一環で試薬を混ぜて加熱して……と、さながら化学の実験のようなこともしています。電機業界にいたならやることはなかったでしょう。たばこメーカーならではの専門知識、情報、文化を吸収できることは私自身の大きな成長につながっていると自認しています。JTインターナショナルへの技術協力を行うため、海外出張を行ったことも貴重な経験となりました。私は英語が苦手なので、これからもっと頑張らないと(笑)。
RRP*のデバイス開発はエンジニアである私にとって大きなやりがいを感じさせてくれます。電気回路・基板を設計する際にクリアしなければならない課題の1つに熱対策があります。大きな電力を扱ったり高速信号の処理を行ったりすると必ず熱が発生するのですが、RRP*、とりわけ高温加熱系のデバイスは高温度の発熱が生じるにも関わらず、製品としてはよりコンパクトにしなければならない。このトレードオフが開発の難易度を上げるのですが、一方で、機構設計やヒーター設計の担当メンバーと協力しながら乗り越えていくことにこそ仕事の面白みがあるんです。
*Reduced-Risk Products:喫煙に伴う健康へのリスクを低減させる可能性のある製品
デバイス開発には夢がある。高付加価値な加熱式たばこデバイスを開発したい。
デバイス開発には夢があるんですよ。他の商材を見てみると、例えばスマートウォッチには技術の発達とともに様々な機能が付与されていますよね。たばこを加熱するというのがRRP*デバイス本来の役割ですが、もっとお客様に喜んでいただけるような機能、付加価値をつけることができると思います。例えば、センシング技術を活用することで、ユーザーの日常のさまざまな場面で役立ち、実生活をより豊かにする機能を加えることは技術的に可能ですし、そのためのアイデアもあります。先ほど、人員不足だったとお話ししましたが、現在では数名のソフトウェアエンジニアが入社し、人員の面でも、カバーできる科学領域の面でも拡大しつつあります。多彩なバックグラウンドを持つメンバーが集まっているJTグループでなら、それぞれのアイデアや専門知識を持ち寄ることでいろいろな試みができるはずです。
私は途中から加わりましたが、紙巻たばこを研究開発していたグループが全く異なるRRP*のデバイスを開発したというのは冷静に考えると驚きですよね。ノウハウのない未知の領域にもチャレンジしてみる、そんな文化がR&Dグループにはあると思います。
経験者採用で入社した私から見て、JTグループは非常にフランクで人柄のいい人が多い。加えて、RRP*の開発はまだ始まったばかりで歴史が浅いということもあり、大手総合電機メーカーなどと比べて固定観念が少なく、斬新なアイデアをどんどんと取り入れる職場だと感じています。たばこというプラットフォームを使って新しい何かを企てたいという想いがあるかたにとっては働きがいのある職場だと思います。
*Reduced-Risk Products:喫煙に伴う健康へのリスクを低減させる可能性のある製品