MEMBER INTERVIEW

激しい競争に勝つために、良い意味で染まらずAlienであり続けたい。

調達・品質管理

崔 文秀Moonsoo Choi

RRP*の開発支援・部品調達

*Reduced-Risk Products:喫煙に伴う健康へのリスクを低減させる可能性のある製品

前職の経験を活かし、RRP*デバイスの部品を調達。
スピーディーな製品開発を支援する、ならではの苦労も面白みも。

私は韓国の大学で、主専攻として日本語を、副専攻として経営を学びました。2013年に日系通信インフラ企業に就職。3年後に韓国系総合家電メーカーに転職して5年間はスマートフォン向け電子部品の購買・調達の仕事に従事。2021年4月にJTグループに経験者採用で入社しました。

入社後はRRP*の部品調達を担うチームで電子部品の調達を担当しています。入社のタイミングがPloom Xの量産開始前だったことから当初はそれに関わる部品の調達が中心でしたが、現在は新規プロジェクトの仕事も増え、製品開発の初期段階からコミットすることができ楽しい毎日です。前職にて得た経験やネットワークを活かしながら新しいチャレンジができる仕事環境に満足しています。

調達の仕事は電子部品とメカ部品(機構部品)の2つに大きく分かれていて、私はRRP*のデバイス内部に組み込まれている半導体チップ類の電子部品を担当しています。JTグループはもともと電子機器メーカーではないため、以前に勤めていた総合家電メーカーとの調達に対する考えかたのギャップに初めは戸惑いましたが各業界の商習慣の違いを見て最適な取引方法を構築するという調達の観点からJT R&Dグループを強化していくことも私の仕事の1つです。

製品規格が定まり量産の決定した製品向けの部品調達に加え、R&Dグループでは製品開発途中の、つまり、製品のデザインや仕様といったさまざまな要素が最終確定していない段階での調達が求められます。これは研究開発部門特有の大変さもあるのですが、仮の仕様書を何度も見返しながら仕事を進めていく過程で製品に対して気持ちが入り込むぶん、仕事への愛着は深まります。前職では製品仕様の決まった量産段階での調達がおもな仕事だったので、同じ部品調達とはいえ「振られたタスクの処理」がおもでしたから、仕事の面白さも辛さも違います。

*Reduced-Risk Products:喫煙に伴う健康へのリスクを低減させる可能性のある製品

自分だけでは対処しきれない問題でも社内外の協力者と力を合わせれば乗り越えられる。

COVID-19のパンデミックによる電子機器需要の爆発的な増加やサプライチェーンへの影響によって、半導体を中心とする電子部品の供給不足が著しい状態にあります。JTグループは電子機器の分野では新参者であるうえにスマートフォンメーカーなどと比べて生産規模も小さいため、市場での交渉力はお世辞にも強いとは言えません。そのため、十分な資金があっても必要な部品を必要なだけ購入することは難しい。100個の部品を発注しても50個、場合によっては30個しか購入できないこともあります。私自身、少しでも多くの部品を確保できるように日夜ベストを尽くしています。

RRP*のデバイスの場合、一度Aという半導体部品を使う前提で製品仕様を決めて設計すると、類似品Bに簡単に取り換えることはできません。少しでも異なる仕様の部品を使う場合は、機能、安全性、品質の保証を検討しなければなりません。それには手間も時間もかかりますから、通常時であれば、製品設計をはじめとする関連部署はなかなか引き受けてくれないでしょう。でも、非常事態である現在は購買・調達サイドの意向を積極的に検討して対処してくれています。品質保証の担当者もスピーディーに対応してくれたし、社外のサプライヤーも融通を効かせて協力してくれます。

このシビアな状況下にあってもデバイスの製造を続けられているのは、社内外の関係者がOne Teamで協力し合えているからこそ。今後、もし彼ら彼女らが困った事態に陥った時には、私自身もこれまで以上に積極的に支えて助けられるようになりたいと思っています。

*Reduced-Risk Products:喫煙に伴う健康へのリスクを低減させる可能性のある製品

会社の成長に貢献したいからこそ、Alienで居続ける。

JTグループという企業において、私自身がAlien(よそ者)であることを忘れずに仕事をしていきたいと思っています。人間は環境に適応する生き物なので、いずれ私もJT的な仕事のやりかた、考えかたに染まる日が来るかもしれません。しかし、できるだけ長くAlienで居続けたい。そのほうが組織の多様性に繋がると思いますし、結果的に会社にとってプラスになると考えているからです。

RRP*ビジネスはまだまだ新しい分野。従来のビジネスの中心であった紙巻たばこに近いたばこスティック(リフィル)がどれだけ優秀でもデバイスがなければ成り立ちません。会社の成長のためには電子機器サイドの進化と成長、安定化がますます重要になっていくでしょう。そのためには、私のように、たばこビジネスの外側から入ってきた人間がそれぞれに培ってきた電子機器ビジネスの常識、やりかたを協力して伝えていくことでこそ貢献できると思っています。

その思いの背景には、私自身の手痛い失敗経験があります。前社は既存のビジネスでの成功にあぐらをかき、新領域への参入に遅れた結果競争に負け、既存ビジネスそのものからの撤退を余儀なくされました。現在のRRP*ビジネスの環境は、この時と非常に似た環境に思えます。従来型の考えかたやビジネススタイルを続けていては前社の二の舞になる。今度こそ、RRP*ビジネスでは先行する他社を追い越せるように、社内外と協力して競争力の高いデバイスを安定して開発、製品化できるように力を尽くしていきたいと思います。

*Reduced-Risk Products:喫煙に伴う健康へのリスクを低減させる可能性のある製品

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