数理科学という専門を生かしながら、
社会に役立つ成果を得ることを目標に、
新しい研究に挑戦し続けています。
基礎研究(たばこサイエンス)
御園生 洋祐Yosuke Misonou
香り設計のデジタル化
「香りのデジタル化」を研究し、
製品設計のためのシミュレータを開発。
2018年に入社し、データサイエンスを活用してたばこ製品の味や香りに関する基礎研究を行っています。
JT R&Dグループは長年に渡って、味・香りに関するデータを多角的に蓄積してきました。今は、データサイエンスにより、それらのデータを融合させ、新しい角度から現象を解明し、情報の利活用を飛躍的に推進させることで、製品の開発へ貢献することに取り組んでいます。現在は、「香りのデジタル化」という挑戦的な研究を行っています。鼻の奥には嗅覚受容体という香りを感知するセンサーのような働きをする細胞が数百種類存在し、そこに電気信号がどの程度流れるか、もしくは流れないかで香りのパターンが決まります。その香りのパターンを数値化し、自由に比較できるようにするアルゴリズムを研究しており、製品設計への活用を目指しています。
多様な人財がそれぞれの専門性を持ち寄り、
イノベーションの種を創出。
「香りのデジタル化」は、生物学が専門の研究開発員と協働して取り組みましたが、私の専門である数理科学とはかけ離れた分野だったことから、最初は互いを理解し合うことに苦労しました。互いの専門について教え合い、粘り強く議論を重ねたことによって理解が深まり、それぞれの分野だけでは思いつかないような成果が出つつあります。
私が所属するチームには、異なるバックグラウンドを持つ研究開発員が所属しており、多様な知識やノウハウを持ち寄れることが強みだと捉えています。神経科学や心理学など専門性の異なる人財が協働することは決して易しいことではありません。共通言語を創り、新しい分野を開拓するという気概が必要です。そのような困難を乗り越え、イノベーションの種を創出し続けることが、この部門に課せられた使命であると考えています。
新しい職場で、新しいことに挑戦!
社会に役立つ技術開発を続けます。
前職は、大学で博士研究員として勤めていました。専門は理論宇宙物理学で、ブラックホールの研究などを行っていました。大学で開催された企業交流会で研究発表を行った際に、JTの社員から「おもしろい研究ですね」と声をかけられました。JTでは今後、数学や人工知能を使った研究も推進していきたいという姿勢が感じ取れたこともあり、「新しい職場で、新しいことに挑戦したい」と転職を決意し、今に至ります。
私たちの仕事は、役立つ技術に繋がり、数年先の製品開発に貢献することで、将来の競争力を確保する土壌を整えるような仕事だと感じています。私たちの成果が製品に反映され、お客様に喜ばれることで、社会の役に立てたらうれしいです。そんな仕事にこれからも挑戦し続けるつもりです。