MEMBER INTERVIEW

時代にフィットした
よりおいしいたばこを作るために、
葉たばこの側から研究。

基礎研究(葉たばこ研究)

廣瀬 文昭Fumiaki Hirose

葉たばこの栽培と成分解析の研究

加熱式たばこの価値を、素材の良さを活かして向上させていく。

植物としての葉たばこの研究を行っています。加熱式たばこは、火で燃やす紙巻たばこと比べて低温で加熱するという製品の特徴から、香りを立たせたり吸い応えを生み出したりするのに工夫が必要になります。より良いデバイスの開発とともに、葉たばこ原料でも何か貢献できないかと研究を進めています。具体的には、JTグループは豊富な品種、系統の葉たばこを持っていますので、それらの中から、既存の品種とは異なる特徴を持った品種、系統を選抜すること、またそれらの特徴を活かしつつ、栽培しやすい方法を確立するための研究を行っています。Ploom THEC+のゴールドリーフラインは、私達が行ってきた系統の選抜と新たな栽培技術を組み合わせ、吸い応えの向上に貢献した実例です。研究成果が実際の製品にまで繋がりました。

民間企業で研究職に携わる醍醐味は、喜んでくれるお客様の顔が近くに見えること。

大学院で博士号を取得後、農林水産省所管の研究機関で植物の遺伝解析などの研究に10年ほど従事しました。その後、別の民間企業を経て、JTには2018年に経験者として入社しました。これまで国の研究機関と民間企業の両方で働いてきたのですが、仕事のおもしろさはそれぞれに違いました。民間企業で研究する醍醐味は、そもそも製品を作ることを前提にした研究であることから、世に出た製品を使って喜んでくれるお客様と、自分の研究との距離が近いことにあると感じています。国の研究機関では、細かい分野に分かれた基礎研究が中心なので、「それは何かの役に立つのですか?」と尋ねられた時に、答えに困ることがありました。もちろん、基礎研究には基礎研究の意義、そこでしか感じられない独特のおもしろさがあるのですが、民間企業のほうが世の中の役に立つ物を作っている実感、喜びを感じやすいのではないでしょうか。

葉たばこの可能性は無限大。研究を通して人類に貢献して行きたい。

たばこは古くから人類とともにあり続けてきました。また、植物としてのたばこは、旺盛な再生能力や様々な成分・代謝産物を持つこともあり、分子生物学研究のモデル植物として、長年研究に活用されています。しかし、成分については解っていないことも多く、潜在能力を秘めた植物だと考えています。葉たばこ栽培を含む農業に貢献できる研究成果が得られる可能性もある。たとえば、植物全般が持つ防御反応。植物にはみずからを守るために害虫が嫌がる物質を出す性質があります。葉たばこが含有する成分を研究していくことが、地球環境にやさしい農薬の開発に繋がるかもしれません。JTグループはサステナビリティ戦略において、環境への負担低減にも取り組んでいます。葉たばこ栽培においても環境負荷を少なくできればいいですよね。世界にいくつかあるたばこ企業のなかでも、自前で葉たばこに特化した植物研究機関を備え設置し、多種多様な品種、系統の葉たばこを持っているJTグループで、既存にない新しい技術を開発したい。たばこ事業を通して人類に貢献できるようトライしていきたいと考えています。

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