経営計画2022

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JT グループの経営計画は、期間を3年として、経済動向・地政学リスク・競争環境等、直近の事業環境の変化を反映し、毎年ローリングする方式を採用しています。
変化の激しい事業環境においても自らを変革させ、グループワイドにリソースを最大活用し、事業投資を通じた持続的な利益成長を果たしてまいります。

(本セクションの記載は2022年2月発表時点の内容です)

経営計画2022期間中における環境認識

国際的な政治情勢の変化および為替変動リスク等に加え、コロナ禍によりもたらされた消費者行動の変化や世界的な経済活動の停滞リスク等、不確実性は一層増大

  • 各国の経済は緩やかに回復していく想定であるものの、コロナ禍による各国政府の財源確保を企図した増税、さらなる規制の進展・複雑化等、今後の事業環境変化には注視が必要
  • 一部市場においては、経済制裁や政情不安定等、引き続き不透明な地政学的リスクが存在

RRP(Reduced-Risk Products)

  • HTS(heated tobacco sticks)を中心とした需要は引き続き拡大
  • 主要市場における競争激化および各国の規制進展は継続
  • 世界的な半導体需給逼迫に伴うデバイス調達の不確実性

Combustibles

  • 主要市場における総需要の減少トレンドに加え、ダウントレーディングは継続
  • プライシングによりプロフィット・プールの拡大を見込む
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グループ利益目標

中長期目標

全社為替一定調整後営業利益
年平均成長率 mid to high single digit

経営計画期間中の見立て

RRPへの投資を強化するものの、年平均成長率 mid single digitを想定

為替一定調整後営業利益を業績管理指標として採用している背景

  • ・過年度の買収に係る償却費の影響を除いた、当年度の事業の実績をわかりやすく示すため「調整後営業利益」を使用
  • ・以前は業績管理指標として「調整後EBITDA」を採用していたが、事業投資およびそのリターンをより適切に管理する観点から、2014年経営計画より業績管理指標を、各年の事業投資によって変動する減価償却費および償却費を足し戻さない「調整後営業利益」に変更
  • ・地政学的リスク等、事業とは直接的に関連しない要因で短期的に大きくプラスにもマイナスにも変動する可能性のある為替変動を除いた、事業そのものの実力をクリアにお示しできると考えているため、為替一定の数値を採用
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各事業の役割および目標

たばこ事業

JTグループの利益成長の中核かつ牽引役として、中長期的に持続的な利益成長を目指す

たばこ事業の事業運営方針

HTSとCombustiblesを最重要カテゴリとし、経営資源を集中的に投入

  • Combustiblesは今後10年間は最大のカテゴリであり続ける見通し
  • RRPにおいて、HTSが持続的な利益成長をもたらすポテンシャルの最も高いカテゴリ

たばこ産業全体において、HTSカテゴリは2027年末までに15-20% 程度*1にまで拡大する見通し
2027年末までに以下の実現を目指す

  • JTグループのkey HTS markets*2におけるHTSカテゴリシェアを10% 台半ばまで拡大
  • RRPビジネスの黒字化*3

お客様*4支持の獲得に向け、HTSカテゴリへの投資を一層強化

  • 投資強化を通じ、地理的拡大(ロシア、欧州)、継続的な製品改善、ケイパビリティの強化を実施

*1 売上収益ベース、中国除く
*2 日本、ロシア、英国、イタリア
*3 グローバル市場(既存の展開市場および現時点で展開を計画している市場)を前提
*4 喫煙可能な成人のお客様を意味します。なお、喫煙可能年齢は、各国の法令により異なります。日本では20歳未満の方による喫煙は、法律で禁じられています。

医薬事業/加工食品事業

JTグループの利益成長の補完を目指す

  • 医薬事業:次世代戦略品の研究開発および各製品の価値最大化
  • 加工食品事業: 質の高いトップライン獲得による持続的利益成長
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経営資源配分方針

4Sモデルに基づく資源配分方針

  • 中長期にわたる持続的な利益成長につながる事業投資*1を最優先
  • 事業投資による利益成長と株主還元のバランスを重視

株主還元方針

  • 強固な財務基盤*2を維持しつつ、中長期の利益成長を実現することにより株主還元の向上を目指す
  • 資本市場における競争力ある水準*3として、配当性向75%を目安*4とする
  • 自己株式の取得は、当該年度における財務状況および中期的な資金需要等を踏まえて実施の是非を検討

*1 たばこ事業の成長投資を最重要視し、質の高いトップライン成長を通じた為替一定調整後営業利益の成長を目指す
*2 経済危機等に備えた堅牢性、および機動的な事業投資等への柔軟性を担保
*3 ステークホルダーモデルを掲げ、高い事業成長を実現しているグローバルFMCG(Fast Moving Consumer Goods)企業群の還元動向をモニタリング
*4 ±5% 程度の範囲内で判断

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