テーブルマークこども大会 OB紹介
2024/06/24 公開
第5回 伊藤 匠さん 2010年度東京大会低学年部門優勝
2020年に当時の現役最年少棋士記録を更新しプロ入り、翌2021年に新人王戦で優勝を果たした伊藤 匠さん。
そんな伊藤さんは2010年度の「将棋日本シリーズ こども大会」東京大会に出場し、低学年の部で優勝しています。
今回のインタビューでは、「将棋日本シリーズ こども大会」の思い出や、将棋倶楽部で自身の成長を感じた瞬間を語っていただきました。
また、こどもたちに向けてメッセージもいただきましたのでぜひ最後までご覧ください!
- 本記事は2024年4月時点のインタビューに基づいたものです。
- 大会名は2012年より「将棋日本シリーズ テーブルマークこども大会」に改称。
インタビュー 伊藤 匠さんと『将棋日本シリーズ』
父親と一緒に将棋をはじめた5歳の伊藤少年が、三軒茶屋将棋倶楽部や「将棋日本シリーズ こども大会」での優勝を通して、憧れの棋士が出場する「JTプロ公式戦」への出場を叶える。
将棋を教えてくれたのは将棋初心者の父親
将棋を始めたのは5歳の時だったと思います。あまり将棋を指したことがない父親が一緒に将棋をはじめようと考え、私に将棋を教えてくれたのがきっかけです。当時は父親も駒の動かし方しかわからない初心者でしたが、一緒に将棋を指しているうちにだんだんと理解していって、楽しみながらふたりで成長していきました。
そこから将棋にはまって、途中からは三軒茶屋将棋倶楽部に通い、師匠に多面指しで教えてもらっていました。駒落ちの状態で対局をしていただき、自身が強くなって師匠の駒が増えていくのが非常にうれしかったです。
はじめて参加した「将棋日本シリーズ こども大会」ではひたすら駒型消しゴム集め
「将棋日本シリーズ こども大会」に参加したきっかけは特に覚えてなく、いろいろなこどもの将棋イベントに連れて行ってもらって、気付いたら参加していました(笑)。
初めて参加したのは小学生になる前のことだったと思いますが、その時は予選で負けてしまったので、ひたすら駒型消しゴムを集めていました。
最初はワクワクした気持ちで参加していましたが、何度か参加していくうちに勝ち進むことが増え、活躍できるようになってくると次第に緊張やプレッシャーを感じるようになったのを覚えています。
2010年度の東京大会低学年部門では優勝することができましたが、決勝戦が始まる前にステージ横で和服の着付けをしてもらったことは、緊張しすぎて正直あまり覚えてないです。
この優勝経験含め、いろいろな大会で勝ち進めるようになってから、「もっと強くなりたい」「奨励会に入りたい」と思うようになりました。
スランプに苦しんだ小学校高学年
小学校低学年の頃は大会で活躍できることも増えていたのですが、高学年になるとなかなか良い結果が出せずに苦労しました。
スランプを抜けるために、気分転換に友だちと遊んだりして試行錯誤もしてみましたが、やはり将棋と向き合うことが非常に大事でした。毎日、学校が終わったら三軒茶屋の将棋倶楽部に行って夜まで教えてもらい、家に帰っても将棋を指してなんとか克服することができました。
幼少期にずっと憧れだった羽生善治九段と「JTプロ公式戦」で一緒に出場できる今を考えると、スランプでも諦めずに将棋を指し続けてきて良かったです。
ヒストリー 伊藤さんの今日までのあゆみ
生まれてから今日までの伊藤さんの輝かしい軌跡を年表にまとめました。
- 2002年10月、東京都世田谷区に誕生
- 2007年5歳の頃に将棋を始める
- 2010年「将棋日本シリーズ こども大会」で優勝
- 2011年「将棋日本シリーズ こども大会」で準優勝
- 2013年奨励会入会
- 2020年17歳11か月で四段に昇段、プロ入り<当時最年少>
- 2022年新人王戦で優勝
将棋大賞勝率一位賞と新人賞を受賞 - 2023年竜王戦でタイトル初挑戦
- 2024年将棋大賞優秀棋士賞、最多対局賞、最多勝利賞、升田幸三賞を受賞
叡王獲得
キャラクター 伊藤さんのパーソナルデータ
- 伊藤 匠さん
- 2002年10月10日生まれ
O型 - 東京都世田谷区出身
- 父・母・弟の4人家族
気になるところをタップしてね
- 身長
- 162cm
- 右利き
- 好きな
食べもの - キクラゲ
- 対局時の
服装のこだわり - 家族におまかせ
- 日頃のランニング
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伊藤さんから
参加者へメッセージ
「テーブルマークこども大会」はとても規模が大きく、ここまで多くのお友だちと対局できる機会はなかなかないので、勝っても負けてもたくさん将棋を指してください。
たくさん将棋を指すことで「駒型消しゴム」もたくさんもらえるので、たくさん集めてぜひコレクションしてみてください。