テーブルマークこども大会 OB紹介
2023/10/12 最終更新(2018/04/19 公開)
第1回 藤井聡太さん 2011年度東海大会低学年部門優勝
2017年、公式戦で29連勝を果たし、日本に将棋ブームを呼び戻した藤井聡太さん。超然としたキャラクターが話題を呼び、将棋ファンだけでなく日本中で愛されるまでになりました。
そんな藤井さん、実は「テーブルマークこども大会」に出場した経験があるのです。そこで今回のインタビューでは、その素顔と強さの秘密に迫りながら、参加を検討している皆さんへのメッセージをいただきました!
- 本記事は2017年10月時点のインタビューに基づいたものです。
- 大会名は2012年より「将棋日本シリーズ テーブルマークこども大会」に改称。
インタビュー無限の向上心と貫くマイペース
まずは強さの秘密を知るため、5歳で将棋を始めてから今日までの約10年を振り返りながら今後についても伺いました。
普段からどんなことを考えながら生活をしているのか……? 話を聞くうちに、周りに流されず貪欲に“好き”を追求する勝負師の姿が見えてきました。
勝てずに辛い時期もあった
将棋は祖母にもらったおもちゃで一緒に始めたのがきっかけでした。
祖母と初心者同士遊んでいるうちに祖父にも勝てるようになり、どんどん楽しくなって将棋教室に通い始めました。
小学3年生のときに「全国小学生倉敷王将戦」と「将棋日本シリーズ こども大会」東海大会で優勝したことで、上でやっていける自信が出たんです。そのころから本気でプロを目指すようになりました。
ただ、奨励会に入ってから負けが続いた時期があって、そのころが一番辛かったですね。それまで将棋が好きという一心でやってきたので……。
それでも、やめたいと思ったことはないです。負けを引きずらないで、それまでと変わらず「将棋が好き」という気持ちでやってきたからでしょうか。
将棋は約10年やってきていろいろな発見があるので面白いですが、達成感を感じたことはまだないですね。
勝てたときはうれしいですけど、まだまだ現状の自分の将棋に満足はしていないですから。今も変わらずにずっと上を目指しています。
人としてもっと成長したい
最年少でのタイトル獲得など、期待していただいているのは感じます。でも、すぐに結果を求めても苦しくなるだけなので、今は焦らず自分のペースでじっくり力をつけることが大切なのではないでしょうか。
プロである以上、タイトルは目指すところ……とは言っても、自分がどれだけ強くなれるか次第ですからね。
奨励会に入りたてのころは前の日から緊張していましたけど、さすがにもう大丈夫になりました。笑
やっぱり普段通り過ごすことが良いと思いますし、対局前に必ずやることは特にないですね。今は何もしなくても平常心で対局に挑めています。
この10年、自分としては駆け足で来たという感覚はないんですよ。将棋が好きでやってきた結果、自然とこの場に立っていた、という感じでしょうか。はい。
今後も実力をつけてもっと上を目指して、今よりもっと多くの方に将棋の魅力を伝えることができる存在になりたいですね。
棋士として今まで以上に上を目指すのはもちろん、2018年から高校という新たなステージに進むので、人間としてももっと成長できる年にしたいと思っています。
そして、皆さんの期待に応えられるように頑張ります。
ヒストリー藤井さんの今日までのあゆみ
生まれてから今日までの藤井さんの輝かしい軌跡を年表にまとめました。
- 2002年7月、愛知県瀬戸市に誕生
- 2007年将棋を始める
-
2010年アマ初段
東海研修会入会
※入会時は7歳 - 2011年「小学生倉敷王将戦」
「将棋日本シリーズ こども大会 東海大会」で優勝 - 2012年研修会B1に昇級、6級で奨励会入会
- 2013年4級~2級昇級
- 2014年初段に昇段<最年少>
- 2015年三段に昇段<最年少>
- 2016年14歳2ヵ月でプロ入り<最年少>
- 2017年29連勝<最多記録> 通算50勝<最年少>
-
2018年
15歳6ヵ月五段に昇段<中学生初>
六段に昇段<最年少> -
2018年
15歳9ヵ月七段に昇段<最年少> -
2018年
16歳新人王戦優勝<最年少> -
2020年棋聖獲得<最年少>
王位獲得で二冠達成<最年少>
八段に昇段<最年少> -
2021年タイトル防衛<最年少>
九段に昇段<最年少>
叡王獲得で三冠達成<最年少>
竜王獲得で四冠達成<最年少> - 2022年王将獲得で五冠達成<最年少>
-
2023年棋王獲得で六冠達成<最年少>
名人獲得で七冠達成<最年少>
王座獲得で八冠達成<史上初>
キャラクター 藤井さんのパーソナルデータ
- 藤井聡太さん
- 2002年7月19日生まれ
A型 - 愛知県瀬戸市出身
- 父・母・兄の4人家族
気になるところをタップしてね
- 身長
- 170cm
まだ少し伸びてる
-
常にいくつか
詰将棋の
ストックがある。
急にサインを頼まれた
ときもこれで対応。
※藤井さんは
サイン色紙に詰将棋を
描くことで有名!
-
右利き
考えるときに
手を頬に当てるのがクセ。
- 足のサイズ
- 25.5cm
- 好きなテレビ番組
-
ブラタモリ
特に地理にフィーチャーした放送回が好き
ドキュメント72時間たまに
相撲中継 最近の注目力士は、宇良関と嘉風関
- 食べもの
-
基本的には
なんでも好き。
きのこだけはNG!
食感が苦手……。
- 走る速さ
- 6.8秒/50m
-
対局では
開始1時間ごろが
一番しびれやすい。
集中しすぎると、
しびれていることに気付かず
立つときにふらつく。
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気になるところをタップしてね
藤井さんから
参加者へメッセージ
初出場は幼稚園の年長のときで、両親と行きました。すごく大規模な大会で会場も大きくて壮観でした。そのときはたくさんの参加者がいるなかでベスト16に入れてうれしかったです。自信にもなりました。
両親に聞いた話ですが、対局前、相手全員に「僕8級だけど、キミ何級?」って聞いていたそうです。笑
ベスト16でも対局相手に聞いて、「二段」って返されたことで萎縮してしまったと。笑 終始きまりが悪そうにしていたらしいです……。
『将棋日本シリーズ』は「JTプロ公式戦」と「テーブルマークこども大会」合わせて、一日中将棋の魅力を存分に感じられます。実力に関係なくみんなが参加でき、それぞれの楽しみ方ができる大会だと思います。ぜひ、最後まで楽しんでください。
「JTプロ公式戦」出場棋士インタビュー
「JTプロ公式戦」出場経験のある棋士へのスペシャルインタビュー。
「JTプロ公式戦」にかける想いをインタビューするとともに、過去の「JTプロ公式戦」で印象に残った対局の解説、将棋ファンの皆さまへのメッセージ動画も掲載しています。ぜひご覧ください。