英国保健省「たばこ製品へのプレーンパッケージの導入要否検討に関するパブリックコンサルテーション(2014年実施)」に対する当社意見書の提出について

当社は、英国保健省が2014年6月に発表した「たばこ製品への標準化されたパッケージ(プレーンパッケージ)の導入要否検討に関するパブリックコンサルテーション」に対し意見書を提出いたしましたので、以下のとおりその概要をお知らせいたします。

当社は、主に次の観点からプレーンパッケージ規制(以下、同規制)の導入に強く反対します。

当社は、2007年に英国大手たばこ会社Gallaher Group Plc社を総額約94億ポンド(約2兆2,500億円)で買収し、以降、英国においてブランド価値を高めるために不断の努力を行ってまいりました。

英国保健省が未成年者喫煙防止等の目的を達成する措置として、その導入要否を検討している同規制は、パッケージの構成要素である色・ロゴ・フォント等の自由度を奪い、製品の差別化を困難にし、事業者間の公正な競争を阻害するものです。同規制は、ブランドや商標といった当社グループの最も価値ある財産を奪い、これまでの当社の英国への投資価値を毀損する可能性があります。

また、同規制により、英国において深刻な問題として既に顕在化しているたばこ製品の不正取引が増加する可能性があります。不正取引の増加は、合法的な取引を大きく減少させるとともに、当社ブランドの価値を大きく毀損させかねません。
こういった悪影響が想定される一方で、同規制の効果について信頼できる証拠が無いまま同規制を導入することは、正当性を欠くと考えます。

さらに、同規制は国際企業の英国への投資を躊躇させるものであり、英国政府が掲げる海外投資家にとって魅力的な経済活動の場とする経済政策に矛盾すると考えます。また、国内外の投資家の間では、英国で同規制が導入された場合、これが先例となり、知的財産権の保護を弱体化させる類似した規制が他の商材にも拡大するとの懸念が広がっています。

なお、世界で唯一同規制を導入した豪州に対し、計5か国がWTOに不服申し立てを行い、現在紛争解決手続きが進行中です。

当社が英国保健省に提出した意見書は以下をご参照ください。

2014年8月8日
日本たばこ産業株式会社