A History of Tobacco たばこの歴史
コロンブスと「たばこ」の出会い 友好の証しは「たばこ」
1492年に大西洋を西へ向かった探検家・コロンブスは、
やがて西インド諸島の小島の1つに到達します。豊かな自然が溢れる
この島で彼が出会ったのは、珍しい植物の数々と「たばこ」でした。
「たばこ」と出会った探険家・コロンブスの初めの1歩
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コロンブスと「たばこ」の出会いを描いた想像図。
  1492年、スペインの後ろ盾を得て“黄金の国”を目指したコロンブスは、苦しい航海の末に、出発から71日目となる10月12日の早朝、新大陸(=アメリカ大陸)のカリブ海沖にある諸島=西インド諸島の1つであるグアハニ島に上陸します。

  コロンブスによって、“聖なる救世主”という意味の「サンサルバドル」と命名された島には、人々が想像だにしなかった豊かな自然と文化があり、彼のこの島への上陸は、ヨーロッパ人にとって、未知の世界への扉を開く大きな出来事となりました。
コロンブスが受け取った“香り高い乾燥した葉”
  王旗と十字架を先頭に、サンサルバドル島に上陸したコロンブスの一行が、最初に出会ったのは先住民のアラワク族でした。

  友好のしるしとして、鏡とガラス玉を贈ったコロンブス一行に対しアラワク族は、珍しい食物や果物などと一緒に、香り高い乾燥した葉=「たばこ」の葉を贈ったとされ、これが、ヨーロッパの人間が「たばこ」に接した最初の瞬間といわれています。
photo02 甲板に立つコロンブスに、小舟に乗った先住民が食物や果物、オウムなどを贈ろうとする様子を想像して描かれた切手。

「アメリカ到達500周年記念切手」
8枚セットの1枚
(1988年/アンティグア・バーブーダ発行)
「たばこ」を嗜好品として用いていた先住民
  ヨーロッパ人として、初めて新大陸に足を踏み入れたコロンブス一行でしたが、やがて彼らは先住民たちが行う不思議な習慣=“たばこの喫煙”を目にします。

  この奇妙な光景を最初に見たといわれているのは、乗組員だったヘレスとトレスでした。島内の探索をコロンブスに命ぜられた2人は島の奥へと入って行き、そこで先住民たちが「たばこ」を喫煙している姿を目撃したのです。
photo03 セレスとトレスが、喫煙中の先住民に初めて出会ったときの様子を描いた切手。

「アメリカ新大陸到達450周年記念切手」
7枚セットの1枚
(1944年/キューバ発行)
photo04 コロンブスの前で、先住民が「たばこ」を喫煙している様子を描いた切手。

「アメリカ到達500周年記念切手」
4枚セットの1枚
(1992年/ドミニカ発行)