R&D Vice Presidentからのメッセージ
MESSAGE FROM R&D SCIENCE & TECHNOLOGY VICE PRESIDENT
グローバルで活躍する大先輩が語る、若手社員への期待。
社会人として、プロのJT社員として大切にしてほしいこととは?
R&D Science & Technology Vice President
石川 恒Hisashi Ishikawa
JT R&Dグループにおけるグローバルでの研究・開発・分析評価の実行統括
- 1995年
- JT入社。たばこ製品の設計担当としてキャリアをスタート。その後、製品開発の企画を担当し、新商品開発のプロジェクトのコーディネーターなどを務める。
- 2004年~
- ドイツでグローバル市場向け製品の設計及び官能評価に関するマネジメント、スイスにてグローバル市場に向けた製品開発・技術開発の企画立案及びグローバルプロジェクトのマネジメントに携わる。
- 2012年
- 日本に戻り、R&Dの企画部署で日本のR&Dの戦略企画や管理、人事などを担当。
- 2014年
- マーケティング部門に移り、日本市場のブランドポートフォリオ戦略企画などに携わる。その後、事業企画室長、R&D統括部長を歴任。
- 2022年
- グローバルたばこ事業におけるR&DグループのR&D Science & Technology Vice Presidentとしてグローバルでの研究・開発・分析評価の実行統括を務める。
今回は、R&D Science & Technology Vice Presidentの石川恒さんに若手社員が突撃インタビュー。
これまでのキャリアや仕事をする上で大切にしていること、R&Dの将来像や将来を担う若手社員への期待など、石川さんの想いをじっくりと聞ける格好のチャンスに、若手社員から率直な質問が投げかけられました。
はたして大先輩からはどのような答えが返ってくるのでしょうか。
石川さんのこれまでのキャリアと、働く上で大切にしてきたことを教えてください
現在の仕事内容と、特に力を入れていることについて教えてください
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現在はどのようなお仕事に取り組まれているのでしょうか?
私は現在、JT たばこR&Dにおいてグローバルでの研究・開発・分析・評価の実行統括を行っています。グローバルたばこ事業の本部がスイスのジュネーブにあり、そこで戦略的な議論などが行われますが、実際のプロジェクトの実行は、日本やドイツ、オーストリアなどの世界のR&D拠点で行われているので、常に世界中を飛び回っています。
まさに、ワールドワイドな仕事環境ですね!そんな中で特に今力を入れていることは何でしょうか?
今力を入れているのは、従来のシガレットのような既存のものづくりを成熟させることと、加熱式たばこを初めとしたリスク低減製品(Reduced-Risk Products、以下RRP*)のような新しい価値創造に挑戦することを、”いかに両立させるか”ということです。
引き続き世界中の多くのお客様から従来のシガレットを求められている一方で、近年新たなRRP*カテゴリーが伸長してきており、たばこ産業全体が新たなステージに入ったといえるでしょう。そのような環境の変化の中、シガレットの開発においては、これまで培ってきた知見や経験を活かした、より効果効率性を意識した成熟したものづくりによって、変わりゆくたばこ関連規制を遵守しながらも世界のお客様の期待を裏切らない高品質な商品をお届けし続けることが大切になります。
一方で、RRP*は今まさに成長期。今後さらに市場規模が拡大すると考えているので、価値創造を加速していかなければならない。また、完成形の見えているシガレットと違って、RRP*は何が正解かわからない世界。こうした研究開発を加速するために、近年R&Dグループでは組織としての専門領域を積極的に拡大してきています。高い専門性を有する多様な研究者・技術者が結集し、最先端の科学と技術を駆使することによって、未来の新しい価値創造に向けて一丸となって挑戦していきたいと考えています。
シガレットは「既存のものづくりの成熟」、RRP*は「新たな価値創造への挑戦」ということですね。双方を両立させるのは非常に難しいことのように感じますが、それらの両立のカギは何だと思いますか?
こうした一見相反する2つの命題を、高い次元で実現するにはどうしたらいいか? それは「人」に尽きると考えています。どんな時代にあっても、どんな命題であっても、それを成し遂げていくのは人ですから。だからこそ、R&Dメンバーの一人ひとりが熱い想いをもち、日々成長しながら高い成果に向けて挑戦していくことを、とても大切にしています。
*Reduced-Risk Products:喫煙に伴う健康へのリスクを低減させる可能性のある製品
JT R&Dグループについて、どのような未来像を描いていますか?
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会社の成長において、JT R&Dグループに求められる役割はどのようなものでしょうか?
R&Dグループは、JTグループが未来に向けて新しい価値を提供していく上で、極めて重要な役割を担っていると思います。とりわけR&Dには、何が正解かわからない中でも新しい価値創造に挑戦していく原動力があります。私たちのクリエイティビティを最大限に発揮して、積極的に新しい価値を提案していきたい。
ここで私たちが提供する価値とは、何か物理的に便利なものではなく、日常生活の中でさりげなく人の心を豊かにするひとときです。未来の人の心の豊かさを想い描きながら、その新しいかたちを大胆に提案していく、そんなR&Dを目指していきたいと思っています。
そんなR&Dグループであるために、今後ますます求められることは何だと思いますか?
過去の成功体験にとらわれずに、失敗を恐れず果敢にチャレンジしていくことが大切です。私としては「成功か失敗か」ではなく「成功か学びか」くらいの気持ちでいいと考えています。チャレンジした結果の失敗は大いに許容し、そこからしっかり学びを収穫して未来の成功に繋げていく、そんなレジリアントな組織にしていきたいですね。
若手社員に期待することを教えてください!
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最後に、私たち若手社員にどのようなことを期待されているか教えてください!
仕事に向き合う姿勢も含めて、プロフェッショナルを目指してほしいと思っています。
仕事をしていく上で、プロ意識って大切だと思うんです。プロというと、優れた専門知識やスキルをもって高い成果を上げていくことをイメージしがちだと思います。もちろんこれらは大事であり、こうした期待があることは言うまでもありませんが、同時に優しさや思いやりといった人の心を大切にするプロフェッショナルを目指してほしいと思っています。私たちの企業としての存在意義を示したJT Group Purposeにもあるように、私たちが提供する価値は心の豊かさです。ですから、私たちの姿勢や行動も「心の豊かさをもっと」というパーパスと一貫していなくてはならない。こうした人間力のあるプロのJT社員になってほしいですね。
そして、プロとしてみなさんが活躍するJTというフィールドは、思いのほか大きいですよ。ビジネスとして世界への拡がりがあるとともに、提供価値としての心の豊かさという深みがありますから。
「JTというフィールドで活躍するプロフェッショナル」と聞いて、背筋が伸びる思いがするのと同時に、ワクワクも感じてきました。他にも若手社員に対して期待されていることはありますか?
なにより期待しているのはみなさん一人ひとりの成長です。先ほどもお話ししましたが、やはり、会社の成長の源泉は人の成長なんですよ。
たばこ産業自体がダイナミックに変容し、お客様からより新しい価値が求められる中で、人が成長して会社として進化していかなければ、将来JTグループとしてその存在意義を果たしていくことはできません。
やはり原点は人。人の成長が会社の成長と思っていますので、みなさん一人ひとりの成長を心から期待しています。
頂いたメッセージを胸に、仕事に取り組んでいこうと思います。本日はありがとうございました!
Summary
JTは人とともに成長していく会社であり、そこには社員が大いに活躍できるフィールドがあります。
一人ひとりが仕事を通して成長しながら、JTならではの新しい価値を生み出し、世界中のお客様に提供していく。
高い専門性をもつ多様な研究者・技術者が集うJT R&Dグループは、エキサイティングな職場です。
JTという大きなフィールドで、失敗を恐れずに果敢に挑戦し、あなたならではのクリエイティビティを存分に発揮してください。
石川さんのキャリアを拝見しました。非常に幅の広いキャリアですね。
そうですね。JTでのキャリアは人それぞれですが、私の場合は、国内、海外、またR&DだけでなくR&D以外の部門も含め、幅広い領域の仕事を経験してきました。
石川さんはこれまで仕事をする上でどんなことを大切にされてきたのでしょうか?
私が仕事において大事にしてきたことが5つあります。1つめは「想い」です。情熱と言ってもいいかもしれません。私がJTに入社したのは、科学や技術を駆使してたばこの未来の形を創りたいという想いが原点で、それは今でも変わりません。人それぞれ違っていいですし、最初から決まっている必要はありませんが、自分なりの想いや情熱は大切にしてほしいと思います。
2つめは「好奇心」です。何か物事が起こったときには、「それはどういうことだろう」「なぜそうなるんだろう」「もっと良くできるんじゃないだろうか」という感覚は大切にしてきています。また、人に対しても、「この人が大切にしている価値観はなんだろう」「どうしたらこの人にうまく自分の想いや考えを伝えられ、共に力を合わせて働けるだろうか」といったことも考えてきたように思います。JTでは多様性豊かな社員が沢山働いていますが、こうした仲間に対する関心や好奇心も常に大事にしています。
「想い」も「好奇心」も、自分自身が動き出す起動力となる大切な要素に思えます。3つめは何でしょうか?
3つめは、「利他」という言葉を大切にしています。私はこれまで自分のためというより、どうすれば周りの仲間や会社、お客様や社会に貢献できるのかを考えてきました。世の中にいいものを届けたいという想いが根底にあり、そのためにどんな仕事でも、常に自分の力を最大限発揮することを心がけてきています。
自分自身のことよりも、周囲に貢献することを常に意識して来られたのですね。4つめは何でしょう?
「謙虚」です。うまくいったときにでも決して傲ることなく、今でも毎日が勉強だと思っています。また、上司・部下や年齢などに関係なく、周りの人から学ぶことも多いものです。常に謙虚な気持ちを持っている限り、人は成長し続けることができると考えています。
確かに、謙虚であることは、決して傲ることなく常に成長し続けることにつながりますね。最後に、5つめは何でしょうか?
「感謝」です。どんな仕事でも、自分一人だけの力でできることなどありません。常に数多くの多様な仲間が直接的・間接的に携わっており、そこに関わる一人ひとりへの感謝の気持ちを常に忘れないようにしています。