2024年度二回戦第四局

対局結果

二回戦第四局​ (北海道大会)

129手にて
藤井JT杯覇者の勝利

開催日:9月21日(土)
会場:札幌コンベンションセンター 大ホール​

藤井聡太JT杯覇者

佐々木大地七段

大盤解説:松尾 歩 八段 聞き手:山田久美 女流四段​ 読み上げ:久津知子 女流三段

勝者の藤井JT杯覇者は、11月2日(土)に行われる「準決勝第二局」で広瀬九段と対局!!

  • タイトル・段位は対局時点のものです。

講評/勝利棋士コメント

大盤解説者・松尾八段の講評

対局前の両者のコメントでは、藤井JT杯覇者は 「『JTプロ公式戦』は早指しなので、決断良く指すことが求められます。

公開対局は始まってしまえば集中できますし、大勢の前で指すことは、いいモチベーションになっています。​

佐々木七段は攻守にバランスの取れた棋風で、どんな展開になっても急所を見極める力があると感じています。明日はしっかり集中して熱戦をお見せできるよう頑張りたいと思います」と意気込みを語った。

一方の佐々木七段は 「早指しは苦手ではないですが得意というほどでもありません。公開対局は思ったほど緊張はしなかったですね。ただこの棋戦は封じ手があるので、先手が大きいのかなと感じました。

藤井JT杯覇者は将棋の精度の高さがありますが、最近さらに安定感が増しているような気がしています。明日は初心に帰って将棋の読み合いを楽しみたい。自然体で戦いに臨めればと思います」 と抱負を語った。​

振り駒は来場者の中から抽選で選ばれた方が行い、歩が4枚で藤井JT杯覇者の先手と決まる。

藤井JT杯覇者得意の角換わり腰掛け銀から45手目▲4五桂と仕掛ける。お互い取った桂を打ち合う展開。

後手の中住まい玉の薄さを突いて、先手の攻めがなかなか切れず、飛車を入手して先手ペースになるも、佐々木七段も△3四角と攻防の角を放ち、難解な大熱戦となる。

最後は125手目▲5一銀が決め手となり、藤井JT杯覇者が勝利。三連覇へ向けて初戦を突破しベスト4進出を決めた。

大盤解説の松尾八段の講評は以下の通り。

藤井JT杯覇者の角換わり腰掛け銀を後手の佐々木七段が堂々と受けて立ちました。

お互い研究範囲なのかかなり早い進行です。先手は▲4七桂を軸にした組み立てで、それに対し後手は中住まいの薄い玉をどうまとめていくのかという将棋です。

たとえば66手目△2二同金だと▲5五銀△同銀▲同桂△5四歩▲8二銀(△同飛は▲7一角)という攻め筋です。

85手目▲2一角成と飛車を入手してやや先手ペースになったと思いますが、佐々木七段の△3四角が粘り強い一手で、その後の展開は正確に読み切れないほど難解でした。

最後は▲5一銀が厳しい手で藤井JT杯覇者が勝利しましたが、難しい中終盤は見どころ十分だったと思います。

勝利棋士・藤井JT杯覇者のコメント

角換わり腰掛け銀になったらやってみようという形が、61手目▲4七桂でした。後手の△7四桂は跳ねると守りの金にあたる位置ですし、何より▲7四歩を消しています。

▲2二歩は△同金とは取りづらいので、部分的には攻めが続く形かなと思いました。

▲2一角成と飛車を取った局面は先手がやれるかもしれませんが、4八の金が離れているのが気になりました。その後実戦的には難しい戦いになり、こちらが苦しい局面もありましたが、最後▲5一銀で勝ちになったと思いました。​

次の準決勝は終盤に定評がある広瀬九段です。熱戦をお見せできるよう頑張りたいと思います。

動画

対局の動画をご確認いただけます。

  • 動画内で実施している「クイズキャンペーン」は終了しています。

棋譜

藤井聡太JT杯覇者
佐々木大地七段
(持ち時間各10分間)

まで000手で先手の勝ち

消費時間=10分10分