2024年度一回戦第四局
対局結果
一回戦第四局 (静岡大会)
131手にて佐々木七段の勝利
開催日:7月27日(土)
会場:ツインメッセ静岡 北館大展示場
羽生善治九段
佐々木大地七段
勝者の佐々木七段は、9月21日(土)に行われる「二回戦第四局」でシード棋士の藤井聡太 JT杯覇者と対局!!
- タイトル・段位は対局時点のものです。
講評/勝利棋士コメント
大盤解説者・中村九段の講評
対局前の両者のコメントでは、羽生九段は「『JTプロ公式戦』のデビューが静岡大会でした。おそらく一番多く対局しているのが静岡だと思います。佐々木七段は序盤の研究がとても深く、また粘り強い棋士です。
持ち時間が短いので、テンポよく指す必要があります。来場のみなさまにはプロの対局を間近で見て、ライブの迫力を感じていただければと思います」と意気込みを語った。
一方の佐々木七段は「この『JTプロ公式戦』はトップ棋士ばかりが出場する棋戦で、初出場は大変光栄です。和服で対局する姿をファンの方に見てもらえるのをうれしく思います。
対戦する羽生九段はこどもの頃からの憧れの棋士です。早指し棋戦では結果を残していませんが、スリリングな状況を楽しんでもらえるように精一杯頑張りたいです」と抱負を語った。
こども大会の表彰式の途中で停電があり、対局開始が約1時間遅れるハプニングがあった。振り駒は抽選で選ばれた来場者が行い、と金が3枚で佐々木七段の先手と決まる。
角換わりのお互い腰掛けない腰掛け銀模様。後手の右玉待機作戦に対し、先手は銀を組み替えてから、51手目▲4五歩で開戦。後手も△4一飛の転回から△5五銀と出て迎え撃つ。
先手は働いていない飛車を後手の馬と交換して攻め駒を補強。後手も必死に成桂を寄せて先手玉に迫るが、先手の攻めは的確で止まらない。最後は佐々木七段が羽生玉を即詰みに切って落とし、初出場を勝利で飾った。
大盤解説の中村九段の講評は以下の通り。
先手の注文での角換わり。後手の羽生九段は右玉での待機作戦、先手の佐々木七段が仕掛けていく将棋になりました。
ポイントは62手目△5五銀と出たあたりでしょうか。後手は玉位置が悪いので、本譜にも出た▲1七角のような手を喰らいやすいんです。77手目▲2五飛の途中下車が深謀遠慮の手。
2九に引くと△2八歩▲同飛△3七角があるんです。後手は馬をつくりましたが、その馬を▲5九飛と刺し違えたのが落ち着いた好手です。
自玉の安全を確認した上で、先手の攻めが決まっていました。羽生九段を相手にとても初出場とは思えない指し回しはお見事でした。
勝利棋士・佐々木七段のコメント
39手目▲6九玉のところで▲7九玉だと、△4四銀が嫌だったので一手ずらしました。
△4四銀に▲2四歩△同歩▲同飛△5五銀▲5六歩△4六銀▲同銀△1三角のような手順です。63手目▲1七角は狙いの手でしたが、69手目5六歩では▲5三角のような激しい変化も掘り下げるべきでした。でも時間がなくて。
111手目▲8二角で優勢を意識しました。意外と落ち着いて指せたと思います。先手だったのも大きかったかもしれません。早指し棋戦なので、時間の使い方を心掛けました。次は北海道で藤井JT杯覇者との対戦です。精一杯頑張っていい将棋をお見せしたいと思います。
動画
対局の動画をご確認いただけます。
- 動画内で実施している「クイズキャンペーン」は終了しています。
棋譜
まで131手で先手の勝ち
消費時間=10分10分