2024年度一回戦第三局​

対局結果

一回戦第三局​ (北陸・信越大会)

97手にて丸山九段の勝利

開催日:7月20日(土)
会場:石川県産業展示館 3号館​

丸山忠久九段

菅井竜也八段

大盤解説:藤井 猛 九段 聞き手:村田智穂 女流二段 読み上げ:野原未蘭 女流初段

勝者の丸山九段は、9月14日(土)に行われる「二回戦第三局」でシード棋士の広瀬章人 九段と対局!!

  • タイトル・段位は対局時点のものです。

講評/勝利棋士コメント

大盤解説者・藤井九段の講評

対局前の両者のコメントでは、丸山九段「菅井八段は振り飛車党の第一人者で、序中盤が強い印象があります。『JTプロ公式戦』は久しぶりの出場なので、ルールとかいろいろ忘れています。

対局しているうちに思い出せればいいのですが(笑)。将棋を見て楽しんでもらいたいので、白熱した勝負になるよう頑張りたいと思います」と意気込みを語った。

一方の菅井八段「丸山九段は昔から活躍されていて鋭い棋風の棋士という印象です。(震災について尋ねられ)自分が何ができるかといえば、将棋に興味を持っている方へ気分転換を与えることくらいです。

『JTプロ公式戦』は公開対局で行われる公式戦です。早指しなので、集中して勢いよく決断したいと思います」と抱負を語った。

振り駒は抽選で選ばれた来場者が行い、歩が3枚で丸山九段の先手と決まる。

後手菅井八段の8手目△2二同飛を見て、丸山九段は▲5三角から馬をつくる。その後お互い穴熊に組んで、菅井八段は初志貫徹で2筋からの逆襲を目指すが、先手の端攻めを軽視したため形勢が傾く。

後手の駒が取り残されているのに対し、先手の1筋の香は7一まで躍進。以下も丸山九段が見事な寄せを決めて完勝。久々の「JTプロ公式戦」出場を勝利で飾り、二回戦進出を決めた。

大盤解説の藤井九段の講評は以下の通り。

角交換に△2二同飛と取るのは、菅井八段は過去にもやっている形です。それに対し▲5三角と打ってじっくり指そうというのが丸山九段のプランでした。

44手目△3五歩に対し▲1六歩が何気なさそうに見えて、実は厳しい狙いを持った手でした。5六の馬が1二に利いているので後手は香が助けにくいんです。

49手目▲1五歩には△3六歩▲4七馬△3四飛▲5六馬△2四飛で千日手狙いの手順でどうだったでしょうか。本譜の順では後手の駒が渋滞してしまい、菅井八段には残念な将棋になってしまいました。

終盤▲8三香成からの寄せも見事で、丸山九段会心の勝利だったと思います。

勝利棋士・丸山九段のコメント

馬を作ってゆっくり指すつもりでしたが、2筋をどんどん来られてしまい、3八の銀が動きにくくなって、少し失敗したかなと思っていました。

1筋の香を狙う攻めがあったので、それに賭けてみました。桂香と銀の交換ですが、後手の駒が取り残されているし、▲7八飛と逃げた形が堅いので、何とかなるかなという感じです。

『JTプロ公式戦』は久しぶりでしたが、勝ててホッとしています。せっかくですので、次も頑張りたいと思います。

動画

対局の動画をご確認いただけます。

  • 動画内で実施している「クイズキャンペーン」は終了しています。

棋譜

丸山九段
菅井八段
(持ち時間各10分間)

まで97手で先手の勝ち

消費時間=10分10分