2023年度二回戦第四局
対局結果
二回戦第四局 (北海道大会)
173手にて糸谷八段の勝利
開催日:9月23日(土・祝)
会場:札幌コンベンションセンター 大ホール
豊島将之九段
糸谷哲郎八段
勝者の糸谷八段は、11月3日(金・祝)に行われる「準決勝第二局」で渡辺 明九段と対局!!
- タイトル・段位は対局時点のものです。
講評/勝利棋士コメント
大盤解説者・木村九段の講評
対局前の両者のコメントでは、豊島九段は「北海道は高校の修学旅行で来たことがあります。最近は対局でしか来ていませんが(笑)。糸谷八段は小学生の頃から切磋琢磨してきた間柄です。
早見え早指しの力強い棋風で、形にとらわれないような将棋が得意です。『JTプロ公式戦』は持ち時間が短いので、決断良く指すこと、それと重要な局面で腰を落として考えることが大切だと思っています」と意気込みを語った。
一方の糸谷八段は「北海道はプライベートで旅行にも来ています。大自然の美しさと食べ物のおいしさですよね。豊島九段とは奨励会に入る前からの付き合いですので、もう四半世紀になりますか。
そういう相手とこの舞台で対戦できることがうれしいですね。明日は公開対局ですので、観戦されるみなさまに将棋の面白さを感じてもらえるような将棋をお見せしたいと思います」と抱負を語った。
振り駒は来場者の中から抽選で選ばれた方が行い、と金が3枚で糸谷八段の先手と決まる。
相居飛車の出だしから先手の糸谷八段は▲6六歩と角道を止めて雁木に。
後手も雁木を選択し、お互い仕掛けのタイミングを狙う難しい将棋に。豊島九段が先攻するも、糸谷八段は入手した歩を▲2四歩と玉頭に垂らした攻めが厳しく優勢に。その後も入玉含みに手厚く指した糸谷八段が豊島九段を下しベスト4進出。準決勝の東海大会に進んだ。
大盤解説の木村九段の講評は以下の通り。
角換わりか相掛かりかという進行から、9手目先手の糸谷八段が▲6六歩と角道を止めて雁木にしました。
糸谷八段が最近多く採用している戦法です。豊島九段も追随して相雁木になり、どちらが仕掛けるかという将棋になりました。豊島九段が最初に仕掛けましたが、歩を入手した先手からの▲2四歩~▲2五歩の継ぎ歩からの▲2四歩が予想以上に厳しかった。玉が2二にいますから。その辺糸谷八段のうまさが光りました。
構想の組み立て方がです。豊島九段は△2六歩~△2七桂を悔やんでいました。しかし敗れたとはいえ豊島九段も粘り強く指して、お互いらしさの出た熱戦だったのではないでしょうか。
勝利棋士・糸谷八段のコメント
最近、雁木はまあまあやっています。5筋を突き合ってしまうと攻めるところが限られてくるんです。
こちらは玉と金の形を最善にしてから、▲4五歩△同歩▲3五歩という仕掛けを決行するのが狙いの一つですが、もちろん相手の玉の位置やお互いの角の位置なども関係してますから、そんな簡単ではありません。
それでもこちらはいろいろ経験していますから、それはアドバンテージだと思います。私の他には大石直嗣七段が相当詳しいですが。次の準決勝も手ごわい相手(渡辺九段)ですが、またみなさんに面白い将棋をお見せしたいと思います。
動画
対局の動画をご確認いただけます。
- 動画内で実施している「クイズキャンペーン」は終了しています。
棋譜
まで手で先手の勝ち
消費時間=10分10分