分煙環境整備の考え方
分煙環境づくりのポイント
分煙環境の整備においては、施設の種類や喫煙スペースの場所、想定される使われ方など、それぞれの施設によって条件が異なり、それに応じた整備手法にもさまざまなものがあります。ここでは、分煙環境をつくる上での主なポイントを紹介します。
Point 1 非喫煙スペースへの煙やニオイの漏洩防止
喫煙スペースから非喫煙スペースへ、たばこの煙やニオイを漏らさないためには、喫煙スペースと非喫煙スペースの境界部分(開口部)で、喫煙スペースへ向かう気流をつくり、境界部分(開口部)の空気の流れ(面風速)は、0.2m/秒以上を確保する必要があります。尚、改正健康増進法における技術的基準には0.2m/s以上の空気の流れが義務となっています。
<境界部分(開口部)での風速の違いと、たばこの煙の流れ>
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境界部分(開口部)の空気の流れは、開口部の面積と排気風量によって決まります。
面風速0.2m/秒を確保するための排気風量は、以下の計算式で求められます。
排気風量(㎥/時)=開口部面積(㎡)×空気の流れ0.2(m/秒)×3,600(秒/時)
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Point 2 喫煙スペース内の良好な空気環境の維持
喫煙スペース内の空気を良好に保つには、排気風量を確保し、室内の浮遊粉じん濃度を抑えることが必要です。
室内の浮遊粉じん濃度(時間平均)は、利用者数(たばこの消費本数)から求められ、0.15mg/㎥以下であることが望ましいとされています。
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また、喫煙スペース内を効率良く換気するためには、壁や天井の換気扇で排気するだけでなく、空気を取り入れる給気口が必要になります。